「早春の房総半島のお花畑で一足早い春を満喫〜」とか、「沖を流れる黒潮の影響で無霜地帯の南房総では1月からお花が〜」など、南房総のお花畑を紹介する記事でよく目にするフレーズがあります。
はい、そのとおりです。
南房総は真冬でも降雪が少なく、沿岸では霜がほとんど降りないため、古くから路地での花卉栽培が盛んです。
早ければ12月の下旬から桜が開花する3月下旬まで、キンセンカやストック、ポピー、菜の花など、色とりどりのお花が南房総のあちらこちらで見られます。
目次

白間津のお花畑
【名 称】白間津のお花畑
【住 所】南房総市千倉町白間津
【時 期】毎年1月初旬から3月下旬ごろまで
【駐車場】あり(道の駅ちくら潮風王国が管理しています)
【トイレ】あり
南房総で一番有名なお花畑といえばここ、千倉町白間津のお花畑でしょう。
戦前から今なお続く有名なお花畑で、問い合わせもダントツに多いです。
ここのお花畑が人気の理由は海が近いこと。


青空の下にはお花畑、その先には太平洋と、昔から映えスポットとして人気の場所なんです。
インスタが流行るはるか昔から写真映えスポットとして多くのカメラマンが、それよりもっと以前では絵描きスポットとして、たくさんの絵描きさんがこの地に訪れていました。
今では多くの人がスマホを片手にお花摘みしながら写真を楽しんでいます。
お花畑ではそれぞれの区画を農家さん自身で植え付け、管理しています。農家さんは畑に併設している小屋にいることが多いです。小屋ではハサミやカゴなどの花摘み道具の貸し出しや、切り花を販売しています。
お花の摘み取りや、切り花を買う時はそれぞれの畑の農家さんに直接お声がけしてください。
もともと田んぼだったこの畑は、区画の間に水路があったり、通路と畑に段差があったりと、立ち入る際には足元にお気をつけください。
また雨が降ってしまうと泥汚れが気になるとことがあります。
お天気が心配な日は長靴などを用意するのも良いかもしれませんね。

千田のお花畑
お次は道の駅ちくら潮風王国向かいに位置する千倉町千田のお花畑。
道路沿いに駐車場があり、お花畑の前に売店が並んでいるため、わかりやすいです。
白間津に次ぐ観光お花畑で、道の駅ちくら潮風王国が建設されるちょっと前に10軒のお花農家が集まって始めました。
【名 称】千田のお花畑
【住 所】南房総市千倉町千田
【時 期】毎年1月初旬から4月下旬まで
【駐車場】あり
【トイレ】あり(仮設トイレまたは道の駅ちくら潮風王国をご利用ください)

海からすぐ近くなんですがこちらはマウンテンビューです。
農園は全体的に広々しており、中央に木道が整備されているため散策しやすいのが特徴です。
また農家さんたちで売店組合を作っており、ローテーションしながら団体や観光バスでのお花摘み体験を受け入れています。
団体受付の窓口は隣接する道の駅ちくら潮風王国が担当しています。


農園敷地内には道の駅ちくら潮風王国がクラウドファウンディングで運営するお花畑もあります。
記念撮影スポットの設置やフォトコンテストの開催など、お花畑を120%楽しむ企画が盛りだくさんです。
千田のお花畑は最初に紹介した白間津のお花畑から車で5分ほどの場所にあるため、続けて立ち寄る方が結構いらっしゃいます。
すぐ近くなのに雰囲気が全然違うので、気になる方はぜひ両方お立ち寄りすることをオススメします。
よーく見てみるとお花の咲き方にも違いがあるかもしれません。
お向かいの道の駅ちくら潮風王国はお食事やお買い物、休憩などに立ち寄りやすいことから人気の場所です。
土日休日は駐車場入り口付近が渋滞することもありますから、お時間にゆとりを持ってお越しください。

時代と共に移り変わる南房総のお花畑
南房総の花卉栽培は大正時代に旧和田町から始まりました。
この地で生まれ育った薬剤師の間宮七郎平さんが南房総での冬の花卉栽培を確立し、それが広まったと言われています。
そして大正から昭和初期にかけ、田んぼ農家さんや海女さん、漁師さんを中心に、冬の副業としてお花作りが安房全体に広がっていきました。
当時はキンセンカを中心に市場への出荷が中心でしたが、昭和中期から後期にかけ、千倉のお花畑では観光客向けに花摘み体験観光を提供するやり方に移り変わっていったそうです。
その後平成の初期から中期にかけて花摘み体験観光のピークが訪れ、おとなりの大川と平磯にも広大で見事なお花畑が存在しました。
令和に入った現在、当時と比べるとお花畑は減ってしまいましたが、現役で頑張っている方もたくさんいらっしゃいます。
これからも南房総のお花畑観光が楽しめるよう応援していきたいと思います。



南房総で一足早い春をお楽しみください!
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ライター紹介
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- 江江
- 観光プロモーション課の取材コンビです。南房総の魅力をお伝えします。