南房総市には、個性豊かな道の駅が多くあります。枇杷や花、鯨など南房総市のシンボルを前面に打ち出しており、ここでしか体験できないアクティビティや食事、買い物が楽しめるでしょう。今回は7つの道の駅をご紹介します!
目次
※記事中に表示されている価格は2024年3月現在のものです
道の駅とみうら 枇杷倶楽部
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「道の駅とみうら 枇杷倶楽部」は南房総の特産である房州枇杷をテーマに、多くの人が集まる「倶楽部」をイメージして作られた道の駅です。建物は緑のとんがり屋根が特徴で、目の前には里山や花畑が広がっています。「全国道の駅グランプリ」で最優秀賞を受賞した道の駅で、南房総の観光案内や休憩所、お土産ショップなどさまざまな役割を担っています。
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施設には、観光案内やワークショップの案内を行う「インフォメーション」、オリジナル商品を取り揃えた「ショップ」、食事や休憩ができる「びわテラス」、庭園や里山を眺めながらくつろげる「アトリウム」、枇杷を用いた各種料理が楽しめる「カフェレストラン」があります。
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すべての房州枇杷の生産量のうち、約7割が富浦で生産されています。「道の駅とみうら 枇杷倶楽部」には枇杷を加工する工場が併設され、ショップでは房州枇杷を使ったオリジナル商品が50種類以上並んでいます。お土産はもちろん、全国からお取り寄せも可能。「ショップ」の一番人気は、房州枇杷のピューレをたっぷり使用した「びわゼリー」です。
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テイクアウトコーナーでは「びわソフト」が人気。原料に房州枇杷を使用し、ほのかな枇杷の香りが楽しめます。
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スタッフのイチオシの 「びわパフェ」は、「千葉県庁職員が選ぶ!“他県の人におすすめ”したい千葉県グルメ~道の駅スイーツ編~」で第1位に輝きました。「びわソフト」に房州枇杷のシロップ漬けが乗せてあり、さらに下には「びわシャーベット」が入っています。枇杷の味わいを存分に楽しめるでしょう。他にも枇杷のピューレが隠し味の「オリジナルびわカレー」があります。
「道の駅とみうら 枇杷倶楽部」では、一年を通して季節を感じられる体験ができます。ぜひ獲れたての食材を味わってみてください。
- いちご狩り (時期:1月~5月ゴールデンウィーク)
- 食用菜花摘み (時期:2月中旬~3月中旬)
- 枇杷狩り (時期:5月上旬~6月下旬)
- ぶどう狩り (時期:8月下旬~9月上旬)
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【道の駅とみうら 枇杷倶楽部】
営業時間:平日 10:00~17:00 土日祝 9:15~17:00
住所:〒299-2416 千葉県南房総市富浦町青木123-1
電話番号:0470-33-4611
道の駅おおつの里 花倶楽部
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「道の駅おおつの里 花倶楽部」では、季節の花摘みや、花にまつわるワークショップ、フルーツ狩りなどが楽しめます。総面積約4,000坪の大型ハウスでは、ポピーや金魚草、ストレチアなど、四季折々の花々を栽培しています。
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直売所では、地元の花農家さんから毎朝仕入れる新鮮な花を販売しています。とても持ちが良く、長いものだと1ヶ月も持つのだとか。「花倶楽部」の花の健やかさと華やかさに惹かれたリピーターが多くいらっしゃり、注文を受けて全国のお客さまに発送しています。
定期的に花にまつわるワークショップ「花遊学」が開催され、フラワーアレンジメントやフラワーリースつくり、サボテンの寄せ植えなどを楽しめます。
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施設内には枇杷が栽培され、旬の季節になるとフルーツ狩りを楽しめます。なかでも地域の特産品である枇杷は追熟しないので、木からもいだ瞬間が一番美味しいと言われています。初夏しか味わえない上品な味を味わってみてください。
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ここに来たらぜひ花摘み体験を。金魚草、スターチスなどが一面に咲き誇り、「どれにしようかな」と夢中になって選んでしまうはずです。ビニール栽培で温暖な室温が保たれているためどの花も丈が長く、しっかりと発色しています。同じ種類の花でも何色もあるため、どれにしようか悩んでしまうことでしょう。料金は1本当たりで計算され、参考として、ストック1本150円です。
花を長持ちさせるために、花瓶の水に塩素系の漂白剤を1滴入れるのがおすすめです。水が腐らず、長持ちします。南房総の生き生きとした花でお部屋に彩りを添えてはいかがでしょうか。
【道の駅おおつの里 花倶楽部】
営業時間:12月~6月 9:00~17:00 / 7月~11月まで 9:00~16:30
住所:〒299-2412 千葉県南房総市富浦町大津320
電話番号:0470-33-4616
道の駅 富楽里とみやま
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「道の駅 富楽里とみやま」は、館山自動車道(有料道路)と一般道(千葉県道89号線)の両方から利用できる休憩場&道の駅です。
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館山自動車道からアクセスすると「ハイウェイオアシス富楽里」と表記されています。
「富山の楽しい里」を短く表現し、「誰でも“ふらり”と、立ち寄れるスポットになってほしい」という願いを込めて命名されました。1階は富山地域の新鮮なとれたて食材の直売所、2階は複数のレストランがあるイートインスペースです。
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1階の「農産物直売コーナー」では地元農家さんが生産した新鮮な野菜や果物がリーズナブルな価格で買えます。地域の生産者が毎朝、農作物を持ってきて陳列。少量多品種で生産する農家さんが多いため、こんにゃくいもをはじめ、珍しい食材が並びます。
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「道の駅 富楽里とみやま」で販売されている農産物は子どもにも人気なのだとか。都会に住むお子さんの両親から、「スーパーマーケットの野菜は食べないけど、富楽里の野菜なら喜んで食べる」という声が上がっています。
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1階中央付近には地元生産者によるお弁当、総菜、お菓子のコーナーがあります。1番人気は千葉県を代表する郷土料理「太巻き寿司」です。1本の「太巻き寿司」に、なんと10個の卵を用いているのだとか。
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海産物コーナーには、周辺の漁港から仕入れた海の幸が並びます。鮑や伊勢海老、鯨は南房総の特産品です。多くの地元のお客さまが、新鮮な鮮魚を求めて、開店前から並んでいます。お昼頃には売り切れているものが多いです。
2階は2023年にリニューアルオープンしたレストランとイートインコーナーです。
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「FURAPAN!」は毎日店内で焼き上げる焼きたてパンを提供し、卵と乳製品未使用でモチモチ食感のジャンボソフトフランスパンが名物です。
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「小柴牧場」は南房総の新ブランド牛「伏姫和牛」を用いた和牛専門店です。ステーキ丼やローストビーフ丼、焼き肉丼、串焼きなどをお手頃価格で提供しています。
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「菜の花」は、地元のお惣菜を販売しています。メンチやおこわ、おにぎりなど、どこか懐かしいお袋の味が堪能できるでしょう。名物はコノシロをすり身にした、ふわふわのお団子が入った「つみれ汁」です。
「富楽里とみやま」では、一年を通して味覚狩りも楽しめるので、ぜひ体験してみてください。
- たけのこ (時期:4月)
- びわ (時期:5月~6月)
- みかん (時期:10月下旬~12月)
【道の駅 富楽里とみやま】
営業時間:平日 9:00~18:00 / 土日祝日 8:30~18:00
住所:〒299-2214 千葉県南房総市二部2211
電話番号:0470-57-2601
道の駅三芳村 鄙の里
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「道の駅三芳村 鄙の里」は、のどかな田園風景のなかにある、足湯や牛乳工場が併設された道の駅です。農産物の販売や、季節の味覚狩りの手配、牛乳工場の見学会などを行っています。バイクのライダーの間で有名となり、徐々に知名度を上げてきました。
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「土のめぐみ館」では新鮮な農産物や特産品が買えます。1年間に並ぶ農産物は野菜120種以上、果物50種以上、花は80種以上とバリエーション豊かです。地元の農家さんが、朝一番に採れた新鮮な農産物を入れてくれます。朝に入荷した多くの農産物は夕方頃には売り切れ、翌日にはまた新鮮な農産物が陳列されます。
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おすすめは地元の特産であるお米と房州みかんです。房州みかんは数少ない関東産のみかんで、入荷するとすぐに売り切れてしまいます。農家さんにより味が異なるため、それぞれの農家さんにリピーターがついているそうです。
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三芳村は日本の酪農発祥の地であり、酪農で地域が栄えてきました。「道の駅三芳村 鄙の里」で製造している「三芳村牛乳」は、濃厚な味わいの牛乳。低温処理のためお腹がごろごろしづらく、製造一週間後がちょうど良い熟成度合いで美味しいと言われています。
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「三芳村牛乳」から作られた濃厚ソフトクリームも人気です。クリームは工場でオリジナルで作っているため、ここでしか味わえません。同じく「三芳村牛乳」から作られた「牛乳カステラ」も「道の駅三芳村 鄙の里」でしか買えません。
併設されている「みるく工房」では、「三芳村牛乳」の製造過程を見学することができます。
※「みるく工房」の見学は、月曜日と金曜日の午前中のみです。
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外には足湯が常設されています。旅の疲れを癒してはいかがでしょうか。
【道の駅三芳村 鄙の里】
営業時間:9:00~17:00
住所:〒294-0814 千葉県南房総市川田82-2
電話番号:0470-36-4116
道の駅ちくら 潮風王国
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「道の駅ちくら 潮風王国」は千田海岸沿いにあり、広さ約7,000平方メートルの広大な芝生広場を併設している道の駅です。
広場には巨大な滑り台が設置され、近くの海や花畑が見渡せる小高い丘があり、子どもたちが思いっきり走り回ることができます。店舗で食事をテイクアウトし、海を眺めながら食べるのも気持ちがいいでしょう。ひらけた場所で遮るものがないため、綺麗な日の出を見ることができます。駐車場で車中泊をして、日の出を見る人もいるのだとか。
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漁で栄えた千倉を象徴する第一千倉丸のレプリカが飾られています。船橋(ブリッジ)の上まで登ることができ、目の前に広がる千田海岸の磯を観察できます。
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ショップでは新鮮な魚介類や干物などの海産物を中心に、地元の農産物やお土産品が並びます。中央の生け簀には伊勢海老やサザエ、アワビ、季節の魚が売られ、時価で購入することができます。
「道の駅ちくら 潮風王国」から道をはさんだ隣側には、「千田の花畑」があります。1月から3月にかけての春の花シーズンを迎えると、ストックやキンギョソウ、ポピー、ヤグルマソウ、キンセンカなどが咲き誇ります。花屋の露店が並び、花摘みも体験できます。
【道の駅ちくら 潮風王国】
営業時間:9:00~17:00
住所:〒295-0025 千葉県南房総市千倉町千田1051
電話番号:0470-43-1811
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道の駅 ローズマリー公園
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「道の駅 ローズマリー公園」は、中世ヨーロッパの世界観が漂う道の駅です。元々は「シェイクスピアカントリーパーク」としてオープンし、その一年後に道の駅に変わりました。
釘を使わない技法で建てられた建物と、中世ヨーロッパを思わせる音楽が、シェイクスピアの世界観を作り上げます。庭園には、ローズマリーをはじめ季節の花が年間を通して植栽されています。
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中世ヨーロッパを思わせる建物たち
敷地内には教会風の建物「ローズマリーホール」や、シェイクスピアが晩年を過ごした家を再現した建物、中世のイギリスの劇場をイメージした「シェイクスピア・シアター」などがあります。
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散策すれば、異世界に迷い込んだかのような錯覚に陥るでしょう。
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1階の「インフォメーションセンター」では地域の観光案内に加え、地域の作家さんが手がけたハンドメイド作品や雑貨を販売しています。オリジナルの食器作りや、レジンのアクセサリー、スペインタイルの絵付けなど地域の作家さんを招いてワークショップが定期的に開催されています。
併設する「はなまる市場」は、「南房総市の美味しさをあなたに伝えたい」をコンセプトにした食のテーマパークです。地域の農産物や、生花、加工品など豊富に取り揃えています。
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【道の駅 ローズマリー公園】
営業時間:9:00~17:00
住所:〒299-2521 千葉県南房総市白子1501
電話番号:0470-46-2882
道の駅 和田浦WA・O!
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「道の駅 和田浦WA・O!」は海と花とクジラの街である和田浦の魅力を凝縮した道の駅です。「WA・O!」は「W(わいわい)A(温かみのある)O(おらが街)」という意味が込められています。
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和田浦には数少ない捕鯨基地があり、昔から地域の暮らしの身近に鯨がいました。南房総の花の栽培が始まったのも和田浦であることから、道の駅のマークには、鯨が花をくわえているイラストが用いられています。
施設に入ると、「万祝くじら」が出迎えてくれます。
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直売所&おみやげ処「みなみや」
直売所&おみやげ処「みなみや」では、地元の農家さんが毎朝持ち寄る採れたての野菜や、南房総の海産物、鯨の加工品などが販売されています。
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特に鯨にまつわる商品はバラエティ豊かで、ベーコンや刺身、缶詰などがあります。一番人気は郷土食である「鯨のたれ」。ツチクジラの赤身肉を塩または調味料に漬け込み、天日で干したもので、白飯のおかずや酒の肴に最適です。
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食事処「和田浜」では、鯨料理や地魚料理を堪能できます。おすすめのメニューは、「くじら丼」。鯨の竜田揚げ、かつ、お刺身が一度に楽しめます。
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鯨のベーコンを用いた「くじら畝須ベーコンマリネ」も人気。畝須は脂がしっかりと乗った部位で、ベーコンに最適の部位です。地元で獲れたベビーリーフと相性ばっちりです。
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クジラの資料を集めたクジラ展示室も併設されています。
【道の駅 和田浦WA・O!】
営業時間:直売店9:00~17:30/
レストラン10:00~16:00(LO15:30)/
テイクアウト10:00~17:00
住所:千葉県南房総市和田町仁我浦243
電話番号:0470-47-3100
まとめ
南房総市にある7つの道の駅をご紹介しました。道の駅は休憩所というより、観光地と言っても過言ではありません。枇杷や花、鯨、酪農など、地域の個性が光ります。
南房市の味覚が堪能できるフルーツ狩りや、生活に彩りを添える花摘みなど、ここでしかできないアクティビティと一緒に楽しんでください!
ライター紹介
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- 吉田櫻子
- フリーランスのライター・ディレクター。アパレル店店長と副業ライターを経て、独立。大手人材会社の社員紹介ページやSDGs系のメディアなど幅広く手がける。