南房総市では大学生や教員と提携し、地域の活性化に取り組んでいます(南房総市産学協働地域活力創造事業)。令和6年度も学生ならではの斬新なアイディアが出そろいました。
今回は千葉工業大学の学生による、南房総のご当地グルメのなめろうと、南房総の自然音にまつわる研究内容をご紹介します。読めば、南房総でなめろうを食べたり、自然音で癒されたりしたくなるでしょう。
目次
なめろうの美味しさを数値化!

南房総市のご当地グルメと聞いて何を思い浮かべますか?あわびや伊勢海老などを用いた海鮮料理が人気のようです。
一方で南房総発祥で郷土料理の”なめろう”もご当地グルメとして欠かせません。なめろうは、タタキにしたアジの身に、薬味や調味料を混ぜて作る漁師料理。アジの旨味、薬味の爽やかさ、味噌などのコクなどが絶妙にマッチした、南房総に訪れたら一度は食べていただきたいグルメです。
しかし残念ながら、なめろうはご当地グルメとしての認知度はあわびや伊勢海老などの高級食材には劣ってしまいます。そこで千葉工業大学の長尾さんと高橋さんは、なめろうの可能性を研究し、観光に活かすことを提案しました。

2人は全国からなめろうを取り寄せて、各地のなめろうを比較した実験を行いました。実験によると、なめろうの味覚は「コク」「旨味」「塩味」の3つの因子で説明できるのだとか。
そのうち、南房総市のなめろうは「コク」の因子が高評価であることがわかりました。


さらに実験では、なめろうは食べる前と後で比べると、食べた後の方がなめろうの評価が上がることを発見。
「試しに食べてみたら美味しかった」という感想を持ちやすいということです。これは多くの人にまずはなめろうを食べていただきたい!

さらに、なめろうは南房総市内のお店によっても味の特徴が異なります。
ぜひ食べ比べをして、お気に入りのなめろうの味を探してみていただきたいです。
※写真は「寿司と地魚料理 大徳家」のなめろう
寿司と地魚料理 大徳家
千葉県南房総市千倉町瀬戸2910
https://daitokuya.co.jp
0470-44-1229
南房総の観光スポットの音をバイノーラル(立体音響)で

南房総市は海と山に囲まれた自然豊かな場所。山奥や海岸などの自然音はリラックス効果が高いことがわかっています。

千葉工業大学の学生、片向さんはこの南房総市の自然音が観光客促進につながらないかと着眼。南房総の自然音を聞いてもらうことで、南房総に旅行したくなるのではと考えました。
片向さんは南房総の観光スポットである黒滝や原岡桟橋、伏姫籠穴などでバイノーラル(立体音響)の技術を用いて自然音の録音を試みました。バイノーラルの技術は、まるでその場にいるような迫力のある音源が取れるのが特徴です。

収録した音データを観光プロモーションに活用する施策例として、「音旅トレカ」を考案しました。
実際に取材班がQRコードを読み込んで聞いてみたところ、とても没入感のある心地よい自然音でした。



Youtubeでも聴けるのでリンクを貼っておきますね。
ぜひヘッドホンで聴いてみてください。

スマホのイヤホンでも没入感ありますよ。
今後、「音旅トレカ」は市内の道の駅で配布予定でので、ぜひ集めてみてください。
また、2025年6月21日(土)〜 6月22日(日)に開催される「OTOTEN 2025」で、南房総市と千葉工業大学が共同出展し、「音旅トレカ」を配布します。
ぜひ、没入感のある音響をお試しあれ。聞けば、実際に南房総に足を運んでみたくなるはず。
まとめ

南房総市は大学生たちと、みなさんが南房総市に旅行に行きたくなるようなきっかけを作っています。
これから大学生たちのアイディアを取り入れた観光が実現していきますのでお楽しみに。
千葉工業大学と南房総市が取り組む産学協働地域活力創造事業をより深く知りたい!
千葉工大の学生と一緒に考える南房総市の地域課題については市公式ホームページでさまざまな取り組み確認することができます。下記リンクをご覧ください。
ライター紹介
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- 吉田櫻子
- フリーランスのライター・ディレクター。アパレル店店長と副業ライターを経て、独立。大手人材会社の社員紹介ページやSDGs系のメディアなど幅広く手がける。