南房総 旅の玉手箱

第28回 おしゃれを極めると、帽子も手づくり

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ご夫婦でつくる草木染ウールハットやストローハット

 おしゃれのとどめは、帽子ではないだろうか。頭にすいつくような上等の手づくり帽子を手に入れるためには、南房総まで足を運ばなければならない。

 手づくり帽子は、極上極細の麦のブレード(太さ5o程の編みひも)をミシンで手繰たぐりながら帽子のサイズに縫い込んでいく。サイズがうまく取れないと、もう一度ほどいてやりなおす。ウェスタンハットから、社交場で貴婦人方がかぶるカクテルハット(業界ではお皿と呼ぶ)まで、1点1点、手ミシン、手アイロンで仕上げる。普通の大量生産の帽子は型に入れてプレスする。麦などの素材がつぶれてしまい、少しかぶっているうちに破れ提灯になることもあるが、手づくり帽子は長持ちする。
  「影山の帽子」は、南房総市丸山町のローズマリー公園で、「ローズマリーの帽子」として販売している。一生ものの高級帽子が、ここでは都内の3割引程で買える。マニアの中には、「影山の帽子」を何点も求め、なんと、かぶらず部屋にかざって楽しむ人もいるという。

 影山繁、良子夫妻は、創作の場を東京から南房総に移して14年、帽子づくりのキャリアは、ざっと30年を越える。二人は分業で仕事をするのではなく、それぞれの感性で別々に仕上げていく。帽子工房で四六時中仕事をしていると、主張がぶつかることがありませんか?と良子さんに訊くと、「カナリ、アリマス」が答えだった。
 伺った帽子のミニ知識。帽子の頭の部分をクラウン、ツバの部分をブリムと呼ぶ。帽子は決してクラウンをわしずかみにしてはならない。ブリムを大事に持つこと。ウール帽子などの手入れは、外はハケをかけ、内側の黒い裏リボンの部分をぐるっと蒸し布でぬぐい、風通しの良いところに掛け置く。

 「影山の帽子」の新作を紹介しよう。一つは、「千枚田の夕日色」「お花畑のすじ雲」といった感じのウール帽子。地元の草木染工房・農人舎とコラボレートしたナチュラルな帽子。もう一つは、ストローハットに花柄の貼り布を施したもの。光はじける南房総にぴったりの帽子である。

「影山の帽子」工房(TEL 0470-46-2863)

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シェイクスピアの生家を再現した建物
(ローズマリー公園)
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ローズマリー公園の案内嬢にかぶって
いただいた“ローズマリーの帽子”
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新作の帽子を手にする影山繁氏
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すべて手づくり、手アイロン


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